初めて刺青を手に入れた人の中には、彫る前より興味や関心が増し、二つ目、三つ目と追加していく人は少なくないと思います。
そしてこちらの方もそんな中の一人で、他所様の仕事ですが、腕の見切りを五分・七分・九分と徐々に延長をされてまして。
細かく延長しているので、どうしても図柄が小さめになっていたり、見切りの境目が気になっているとの事。
そこで今回は大きめに空いている額の隙間に上から...。
"濡女"
仕上がってから気になる箇所が出てきて、諦めている人にはこういった追加や修正は、満足度を上げる為のひとつの手段だと思います。
work by heiwa
一通り仕上がりましたが、思ったより薄く出てたところが多く、来月更に調整させてもらいます。
肩口の放射状に綺麗に星を配置するのが難しかった。肩の前後でも丸みは違いますしね。
Nun and Cupid with Rosary.
Work by Satoshi
基本的にそういったこちらの完成度を求める場合の突き直しや、当方で彫ったモノのちょっとした手直し等は料金を頂きません。
結局彫る側とそれを受ける側、双方のモノでもあると思っています。
ご理解いただけると幸いです。
Which way of life...
Wild or Beautiful...
Liberty and Freedom.
Ad augusta per angusta.
All work by Satoshi
ざっくりと打ち合わせからの流れをば。
当方では基本的には（大きなモノなど特に）一度、ご来店いただいて、彫りたいものを伺います。
それから、その場でざっくり身体に描かせて頂きます。
今回は袖七分に太鼓は関東で胸に生首、腕の下部に頭が来るように蛇と花は牡丹での場合です。
（毎度消すときに完全には筆ペンが落ち切らないので、出来れば打ち合わせ時も汚れても良い色味のお服で。。）
この時のお客さんの腕型や体型に合わせて描いたモノをベースに下絵を起こします。
下絵の作成には今までしてきた事や、新たに資料から得たものを含め構築し、自分の思う最良を目指します。
これが大変なところでもあり、彫師の個の追求の為にも自分はまだまだ時間を費やしたいところであります。
どちらかが途中で投げ出しては完成しません。お互いの責任の為、打ち合わせ時に内金をお預かりします。
実際この下絵を描いてるうちに色々と変更するとこも出てくるので、ラフ画の時点でもメールで画像を送り、チェックを入れて頂きます。
そして、打ち合わせから１週間〜数週間で下絵も仕上がり、一発目のスジを取ります。
Work by Satoshi
これが一回目で、次回は蛇の尻尾と胸の生首のスジを取って、袖の見切りからボカシをしていく予定です。
他にも分からない事、聞きたい事などありましたら、遠慮なくお電話でもメールでもお問い合わせ頂ければと思います。
宜しくお願い致します！
毎回ユニークなオーダーを頂いて、刺激を受けております。
大きくて迫力のある刺青とは対象的ですが、その時々に欲しいモノをランダムに彫っていくのもロックで格好良いです。
ワンポイントで埋めて行くのも、大きな作品同様、最終的にどういうバランスで完成するか...という所が重要だと考えてます。
環境や状況によって、前腕を埋めることが出来ない方も沢山いると思います。
下半身の埋める範囲に寄っても変わってきます。
腕を九分まで彫るという事は、脚も七分以上のバランスが良いですね。
現状額をひたすら進めとります。
鬼面
般若面
Work by Satoshi
細部まできっちりやるのは重要です。
ただし、全体が細かいだけだと、こういった部分的な写真で見る分には良いのですが、鏡越しや対人との距離感から見ると何が何だか、、、そうならない為にもシンプルな部分とディティールを求める部分のバランスが大事です。
その人その人の体のサイズ、彫る部位で変わりますのでいくら良いデザインでも間違うと台無しです。
しっかりと考える必要がありんす。
Work by Satoshi
ちょっとした事なんですけど、見え方ってすごく重要です。
時には勇気が必要なサイズにすべき時もありますし。
本当に良く考えて想像以上のモノになる事が理想です。
梟
Work by Satoshi
細かい事や意味合いも多少は必要だけど、目で見るものだから格好良くないと。
かなり痛い部位にこのサイズだからこそ、良い見映え。
お疲れ様でした！
