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The process of cover up tattoo

Blog 2018.04.01 Sunday


刺青、タトゥーは一生物。


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誰もがそう理解して関わっているはずなのですが、様々な事由で不要に感じたり、変化を求めたり、なかった事にしたい等、、、そういった場合に彫り手としては可能な限り期待、希望に応えられるよう努めたいと思うものです。
この業界では、真っ新な身体に綺麗に彫るのは当然、いたずら彫りや、肌のトラブル、他所様の続きもの、彫り直し所謂カバーアップですね、こういった事が出来て一人前とは良く言われてきました。


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勿論自分はまだまだですが、カバーアップに当たり出来る事、出来ない事の見極め、これが何より重要と考えています。
完全に見えなくしたい割合、少し透けても良いから左右、もしくはトータルのバランスを重視したい等、都度臨機応変に考えるべきだと思っています。

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その上で最善の策を決め、気合いというかもはやただの意地というプライドを持って消しにかかります。


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カバーアップが失敗に終わった時が一番悲惨です。
それをまたカバーする為にカバーアップのカバーアップという訳の分からない事になってきます。
肌の彫れる回数にも限界があります。


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ホワイト系で既存のタトゥーを薄く見せるのはただ上から彫るだけで簡単そうですが、色、カラーインク等をかなりしっかり彫れるタイプの彫師でないと厳しいと思います。インクの色、濃度、粘度、刺す深さというか入れ込む度合いというか、この判断は経験してきた事からでしかありませんね。


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ようやく黒のボカシが終わった所です。
グレイ系のカラーインクを使うパターンもありますが、今回はあくまで黒を薄めたもので対応しました。
ベースのホワイト系のインクの上に乗る形になるのでどうしてもカラーインク感は出ます。。

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ホワイト系のインクを使って薄くした所も、後々黒が浮いてきたりします。。
肌の治りと色味を見て必要最小限で再度突っ込んだりもします。


ここからお客さんの都合もあり、結構間が空きましてちょうどよく下から浮いてくる度合いも確認できました。
次回こういった仕事の際、それがまた肥やしとなります。


そうして先日最終行程として本来でしたら火炎もカバー力を考えて暗めの色味にするか、黒に近い寒色系が隠すには必要なのですが、反対の腕にある悟空の色味と合わせたくてですね、多少透けて見えてしまっても遠目の色味のバランスを重視して火炎は朱でいきました。


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Before

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After


本来カバーアップなんてしなくて良いように、入念に打ち合わせをする事や、彫師側からの提案や忠告をしっかりと聞いて頂いて話し合っていけば基本的に双方納得した仕上がりになるものです。

こちらとしては技術的に未熟すぎる物のカバーアップはまだ理解出来ます。
一生懸命彫られたクオリティの良いタトゥーのカバーアップをするのは、クライアント側の問題の割合の方が大きいはずです。技術のクオリティが良くてもデザイン性に問題を感じるものもありますが。。
ただ、自身の気持ちが変わってしまった以上、その結果カバーアップを決断したのであれば、そのカバーアップこそ失敗の無いよう任せられる彫師を決め、熟考してモチーフや色味等、時間をかけて相談しながら進めて頂きたいと思っております。

こんな事を言いたくなるくらい、カバーアップしたいと言われてるものが既に一回カバーしてる物や、傷になって凹凸の激しいもの、かなり広範囲に渡ったものなど、こちらとしても本当に名案と呼べる方法がなかなか見いだせず頓挫してる案件も多々ある現状です。


かっこ良さとか雰囲気より今回はリアルが重要かと思い、全ての画像は無加工でただただiphone7で撮ったものを掲載してます。
カバーアップで悩んでる方やその可能性にかけたい方の参考になればと思います。
個人的な見解ですが、今回のカバーアップの具合がカバーしたと言える合格点の割とギリギリの所かと思っています。
とにかくカバーアップこそ慎重になるべきです。肌に入れ込めるインク量には限界がありますから。

All photograph are not photoshopped.
Thank you for looking.

This cover up work by Satoshi

長文疲れた